川瀬和也 研究ブログ

宮崎公立大学で教員をしています。専門は、(1)ヘーゲル、(2)行為の哲学(3)プラグマティズム。英語圏のいわゆる分析系のヘーゲル研究の成果を取り入れながら、ヘーゲルの議論の再構成を目指しています。主要著作:論文「ヘーゲル『大論理学』における絶対的理念と哲学の方法」で日本哲学会若手研究者奨励賞受賞。共著に『ヘーゲルと現代思想』(晃洋書房・2017年)ほか。お仕事のご依頼・ご質問はフォームへ→https://goo.gl/forms/klZ92omOgEvsjcCi1

2019-01-01から1年間の記事一覧

『精神現象学』、どこから読むか?(ヘーゲル(再)入門ツアー2019-2020 予稿)

ヘーゲル(再)入門ツアー『精神現象学』編の開催まであと1週間。この記事では、なかなかとっつきにくい『精神現象学』をどこから読み始めるのがよいかについて書いてみたいと思います。 ①「序論(Vorrede)」から読む 本の最初から素直に読み始めるのがこのパ…

哲学に入門するための最短コース

哲学の入門書は様々にありますが、どれから読んでいいのかわからないという方も多いでしょう。この記事では、学問としての哲学に入門するための「最短コース」を私なりに提示してみます。 ここで「最短コース」というのには二つの意味があります。一つは、最…

「web上で読める哲学系ブックリスト」のリスト

web上で読めるブックリストは、独学する際の重要な指針となってくれます。しかし、様々な媒体でバラバラに公開されているため、存在に気づくことがなかなか難しいという難点があります。そこで、ここでは、自分用の備忘録も兼ねて、web上で見つけた哲学系の…

ヘーゲル(再)入門ツアーへのあとがき

ヘーゲル(再)入門ツアー、予想を上回る多くの方々にご参加いただき、誠にありがとうございました。いただいたご質問やその後インターネット等に書いていただいたご感想等、ありがたく拝読しております。この記事では、さらに学びたい人のための文献紹介と…

金杉武司『心の哲学入門』第3章における「表象内容の目的論的説明」への疑問

金杉武司『心の哲学入門』(勁草書房、2007年)は、心の哲学を学びたい人のみならず、哲学を学びたい人に真っ先にすすめたい本の一つです。発行から10年を経て少し古くなってきたところもありますが、まだまだ現役で通用する本でしょう。 心の哲学入門 作者:…

ヘーゲル入門は『歴史哲学講義』から?

ヘーゲル(再)入門ツアー東京編の開催まで2週間を切りました。宣伝を兼ねて、ヘーゲル入門に関する記事を追加したいと思います。 「ヘーゲル哲学に入門するには、まずは岩波文庫にもある『歴史哲学講義』から」。哲学史の入門書や、インターネット上の哲学…

ヘーゲルと観念論(ヘーゲル(再)入門ツアー・予稿その2)

前回の記事で、「正反合」や歴史の目的論だけがヘーゲル哲学ではない、ということをお話ししました。 kkawasee.hatenablog.com では、ヘーゲル理論哲学とは一体何なのか、というのがこの記事のテーマです。 ヘーゲルには方法論しかない? 「弁証法」があまり…

ヘーゲルと弁証法(ヘーゲル(再)入門ツアー・予稿)

ヘーゲル(再)入門ツアーに向けて、ブレストと宣伝を兼ねて、(できればこの先もシリーズで)記事を書いてみたいと思います。 ヘーゲルは「正反合」と言ったか? 高校倫理などの初級の哲学史では、哲学者はキャッチフレーズとともに教えられます。デカルト…

教科書としての哲学系新書レビュー

私は、新書レベルの本を学生に自ら読み進めさせ、それを通じて学習させる科目として、「現代哲学」と「哲学史」を担当しています。LTD話し合い学習法をアレンジした主要、毎学期新書2冊を読み切るペースで授業しています。そこで教科書として使った哲学系新…