4月の活動記録
文章を書くスイッチが入ったので、続いて4月についても更新します。4月は3月と逆に、研究に軸足をおいた月になりました。業務の方は、就職して初めての新年度なので、なんとなくふるまい方を探りながらの月になりました。
研究に軸足を置いた、と書きましたが、5月の日本哲学会に向けた準備がこの月のメインの仕事でした。今週末に迫った日本哲学会では、ジョン・マクダウェルの「第二の自然」概念に関する口頭発表をする予定です。3月に続いて博論に関係ないこと喋ってる!ということにはなるのですが、その先の研究のことも考えながらバランスを取っている、つもりです。この発表の準備は終わったので、ここからは博論にシフトしていきます。
マクダウェルの発表は、実は2年前にイギリス哲学・哲学史研究会というところでお話した内容を下敷きに、結論部を大幅に書き換えたものです。当時から、マクダウェルの議論の整理のところはうまくいったものの、その先の批判的な検討のところはあまりうまくいっていないなと考えていました。その辺りを改めて考えなおしました。
私はヘーゲルを研究していますが、他方で物理主義にもシンパシーを感じています。まだ整理できていない検討課題ですが、この二つの立場の共通点はどちらも一元論を志向しているところにあるように思います。対極とすら思われそうな二つの立場なのですが、自分なりにその間をぬっていけたらいいなと思っています。もちろんその前に博士論文をまとめなければなりませんが…!
上記の発表のほか、大阪大学で開かれた超越論哲学に関する国際会議にも参加しました。およそ1年半ぶりくらいで英語を喋ったら全然喋れなくなっていて悲しかったのですが、内容はとても興味深い発表ばかりでした。ピピンの次の世代のヘーゲル研究を担っているRobert Stern教授と直接お話しできたのもよい機会でした。哲学研究については興味の近い方とお話できる機会がかなり減ってしまっているので、でいるだけこういったチャンスを活かしていかなければと感じています。
こう書くと業務をサボって研究ばかりしていたようですが、業務としては本年度の授業コンサルテーションをスタートさせたり、ナンバリングの実務が始動したりと、新年度に伴う仕事に着手しています。また、医学部保健学科でのワークショップでは、直接学生を指導する、普段あまりない機会を得ることが出来ました。今後、もう少し学生との接点を増やしてゆけるとよいのですが。
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